暑い夏を快適に過ごしたいなら、遮熱塗料をおすすめします。
なぜなら、遮熱塗料を塗る事で夏は室内への熱の侵入を防ぎ、室内温度の上昇を低減してくれるからです。エアコンの効きはよくなり、部屋の環境は改善されるでしょう。温度調整も過度な設定をせずに済むはずです。エネルギーの消費も同様だといえます。まさしく、「省エネ」が定義するエネルギーの効率的な使用につながるわけです。

遮熱塗料は、夏場の省エネにもってこいの働きをします。
外壁、屋根、屋上に塗装することによって、室内の温度上昇を緩和してくれるすぐれものです。日射しの量が多いときでも、極力、熱の吸収を抑制してくれます。
加えてメリットに挙げられるのが空調費の削減です。建物の条件（形状や立地、使用環境など）により程度こそ異なるとはいえ、遮熱塗料が室内温度を下げてくれる分、空調費のカットも期待が持てます。

遮熱について、省エネへの期待を通じて述べてきましたが、そもそも“断熱”と“遮熱”の違いを明確に判別することが大切です。
混同しやすい二つの言葉。熱気の侵入や暖気の漏洩を防ぐという目的こそ共通していますが、機能性においては似て非なるものだと理解してください。

たとえば、太陽光に対する反射率。
断熱は低く、遮熱は高いことが特徴です。まさにその違いから、それぞれの役割は浮かび上がってきます。
前者の仕事は「内部で熱の量を小さくする」です。対して、後者の働きは「表面で跳ね返す」といえます。

断熱の場合、太陽光を反射させるのではなく、素材の内部に極力閉じ込めることで、室内への熱移動を防ぎます。徐々に中の温度は上がっていくとはいえ、蒸し暑さを感じるまでの時間をなるべく伸ばそうとしてくれるのです。
また、部屋から外へあたたかい空気が流れる際にもしっかりとガード。外からの冷気も侵入させないつくりになっているため、冬場は特に断熱の効果が感じられやすくなります。とりわけ、断熱カーテンを使用した際に顕著です。

そして、遮熱。
太陽からの光を直接浴びる屋根や壁は、熱をためこみやすく、次第にそれぞれが熱を発する側へと回ります。つまり熱源として室内に蒸し暑さの原因となる輻射熱（ふくしゃねつ）を放つようになるのです。夏場の不快な感覚はここに行き着くといっても過言ではないでしょう。
そして、この熱を「跳ね返す」ことこそが遮熱の原理に当たります。

細かい仕組みは製品によってさまざまですが、基本的には遮熱塗料（塗装）によって、放射される熱を反射させる作用が働きます。そのため、蓄熱を極力軽減させることが可能です。
太陽から降り注がれた熱は、たとえば遮熱材（シート）の高反射性能を利用すれば、そのほとんどを外にはじくことができます。すなわち、跳ね返していくわけです。

断熱と遮熱。両者とも省エネにつながるとはいえ、上述した違いは知っておきたいところです。そうでなく、ただ漠然と導入してしまっては期待した効果がなかなか出てこないかもしれません。
コツは臨機応変に扱えるかどうか。
たとえば、遮熱だけでは寒さを凌げない場合、比較的室内温度を保ちやすい断熱リフォームもあわせて取り入れるなど柔軟な活用をおすすめします。

遮熱塗料を取り入れた外壁、屋根リフォームによって、外観の見栄え、室内の快適さだけでなく、省エネというメリットまで期待できます。
ただし、断熱、遮熱の特長をしっかり把握することが大事です。

外壁の施工・塗装を検討する際は、ぜひ、今回の記事を参考にしてみてください。